2012年10月21日日曜日

国際人として必要な力とは?

昨日、NHKスペシャルの「シリーズ日本新生 "国際人"がニッポンを救う」を見ました。

現在、国際的に日本の競争力が低下してきています。20年前には、日本は「国際競争力ランキング」で1位でしたが、現在は24位にまで落ち込んでいます。競争力の低下の一つの要因としては、国際的に活躍できる人材が不足している点が挙げられると思います。今後、日本は"国際人"として、世界で活躍していくためには、どのような力を身につけていけば良いのでしょうか?

番組では、実際にグローバルでビジネスをしている方が、以下の発言をしていました。
・「国際的な企業活動では、国籍、人種、宗教、考え方など多様な中で行っていくことを認識することが非常に重要」
・「多様なグローバル環境でビジネスを行っていく場合は、10回失敗して 1回当たれば良いというマーケットがほとんど」
このような多様な環境のなかでは、答えのないことに対して、「自分で考えて、周囲に伝えて、実行していく力」が一番重要だと思いました。

日本人は特に、「自分で考えて意見を伝える」ことが一般的に弱いと思います。なぜなら、学校では知識を覚えることが評価され、自分で考えて発言する教育がほとんどされていないからです。

私は高校生の時に、アメリカに留学した経験がありますが、日本の教育との違いに驚いたことがあります。ある授業のテーマで「死刑制度」を扱いましたが、基本的に先生から教えてもらうのではなく、生徒が中心となって、賛成・反対か自分の意見を伝え合い、ディスカッションを行いました。それぞれ多様な考え方ぶつけ合うことで、テーマに対する関心が高まり、自分なりの意見を持つことの重要性を理解することができました。

スタジオで参加されていた京都大学客員准教授の瀧本哲史さんは、大学生に対して起業論の授業をされていますが、「答えがない事をみんなに議論させて、意見を出し合って、結局よく分からなかったという授業を行っている」と言っていました。先生が正解を教えてくれるのではなく、自分で考えることが重要だということを教えるのが教育で、"国際人"としても必要な力だと考えているとのことです。このような考え方を持ち、日々意識し実行し続けることで、「自分で考えて伝える」力が養われ、"国際人"としても通用する力が身についていくのだと思います。

私はこの番組を見て、一つ一つの仕事に対して丁寧に深く考え、周囲に納得してもらえるように伝えることを意識して行っていくことが大事だと改めて実感しました。

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